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キモチワルイ高土、10です。たぶん。
左の場合、夏休みの宿題は、小学校も中学も高校も、ギリギリまで放置してました。八月後半からやり始めて、九月中ごろまでやってました(あれ




今日で夏休みが終わる。
まだ暑さの残る八月の最後の日。土方はぼんやりと起き上がった。傍の机の時計に視線を向けて、眉を顰める。
「一時かよ・・・・・・」
昼じゃねぇか、と。困ったようにぽつりと呟いて、同じ布団に包まっていた高杉を揺り起こした。
「起きろ、晋助」
「・・・あァ・・・?」
「もう昼だぜ、いい加減頭腐っちまう」
「・・・おう・・・」
ぼんやりと目を擦りながら身体を起こした高杉は、裸の上半身に手近にあったシャツを適当に羽織った。
「晋助、俺にも服」
昨日脱がされないままに始めた行為のために、自分の服は使い物にならなくなっている。
高杉の部屋には土方のスペースがある。土方が少しずつ置きっぱなしにしていった物や、持ち込んだものがどんどん溜められていった結果だ。
制服のカッターや着替え、本やCDや、菓子やら、そういったものが引き出しの一角に詰め込まれている。
コップや箸などももちろん土方のものが置いてあるし、洗面台にはコップが二つと、小さく「トウシロウ」と書かれた歯ブラシも常備してあった。
軽く返事をして、高杉はそのうちの着替えの中から、一枚を土方に放った。

「つか親連絡してねェや・・・」
「良いんじゃね、何時ものことだろ」
携帯を開けば、何件かの不在着信の知らせが点滅する。昨日は珍しく帰ってきていたようだったから、一応連絡しておくべきだったのだろうが。
土方が高杉の家に泊まりに行くのは、最早日常茶飯事と化している。自分の家にいるのと高杉の家にいるのと半々くらいで、親が放任だということもあり、夏休み中は殆ど高杉の家に入り浸っていたのだ。
土方の両親も別に構わないらしい。とても仲の良い友達、くらいにしか思っていないようだが。

「昨日は帰るつもりだったんだよ。まだ宿題残ってるし・・・つか折角部活休みだからって宿題やりに来たのに、なんでヤってんだよ・・・」
「イイんじゃねェ、気持ち良かったろ?」
「何時もとかわんねェよ」
「何時もイイわけだ」
にィ、と唇を吊り上げて、高杉が笑う。
「・・・・・・っだったら、何だよ」
ふい、と視線を逸らせて、土方がそう言った。僅かに染まった頬を隠すように、渡されたシャツを羽織って寝台から降りる。付けっぱなしのクーラーで冷えた床が、火照った身体に心地よかった。

「飯食って、宿題、やろうぜ――っ」
机の上に置きっぱなしにしてある自分のノートを広げて、土方はおかしそうに肩で笑う高杉を睨み付けた。
「ああ、飯、食ったらな」
そう言って、高杉が冷蔵庫からパックのコーヒーを取り出した。
二人で適当にパンを齧って、温めたコーヒーを啜る。

「てか別に宿題何ざ放っとけよ。折角夏休みも最後なんだからよ、二人でどっか行こうぜ」
「そういうわけにはいかねェだろ」
半分ほど終わっている自分のノートに目を通しながら、土方がそう言った。
夏休みは長い分、嫌に成る程沢山の課題が出る。部活と高杉の合間をぬって地道にこなしてきた土方はともかく、元々課題に縁の無い高杉は、束になったプリントやら、問題集やらを手のつけないまま鞄の中に放置していた。
「面倒くせェ、別に困らねェだろうが」
真剣にノートに取り組む土方が、自分の方を見向きもしないのに苛々としながら、高杉は残ったコーヒーを一気に飲み干した。

「馬鹿だろオマエ、明日全部提出しねェと、残らされてやらねェといけねェんだぞ」
ようよう顔を上げて、土方が訝し気に眉を顰めた高杉をじっと見据えた。
「そしたらっ・・・・・・」
僅かに顔を逸らして、土方が小さく、呟いた。
「・・・・・・オマエといる時間、減っちまう」

実際そうなれば土方も一緒に残るか、部活で遅くなるので帰る時は一緒になるので大した問題は無いのだが、それでも高杉は、はっと目を見開いた。
「それは・・・良くねェな・・・」
「だろ」
高杉は慌てたように鞄からプリントを取り出して、一心不乱に問題に向かい始めた。
高杉の頭は土方基準で動いている。だから、そうなれば、溜まりに溜まった夏休みの宿題だからといって、大した壁にもならない。

「十四郎、これ全部終わったら、もちろん労ってくれんだろうなァ」
神速のペンさばきで数式を羅列しながら、高杉がにィ、と笑う。
「宿題ちゃんとやんのは当たり前だろうが――!」
「あァ?イイじゃねェか、夏休みも最後なんだしよ」
そう言ってな、と念を押すように問えば、土方が、終わったらしいノートをぱたりと閉じて、小さく嘆息した。
「・・・・・・ちゃんと、全部できたらな・・・。あ、あと、明日にひびかねェ・・・なら」
目を逸らしながらもそう言うものだから。
結局高杉の宿題は、日が沈むのを待たずに、すべて片付いたのだった。

完璧なまでの完成度を誇る宿題を提出した高杉が、天変地異の前触れかと教師を驚かせたのは、次の日の始業式の直後だった。


――
トウシロウくんのためなら何でもするシンスケくん(駄目な例
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